フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

今回も、フジ住宅の訴訟と裁判に関する、第5準備書面を紹介していきます。

”ウ また、この「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」の考え方を周知徹底していることをあらわす一つの象徴的施策として、社員が直接会長・社長に質問できる機会が提供されている。
すなわち、事業部ごとに時期をわけて会長・社長による質問会が実施され、パート社員も含めた全社員が、年1回会長・社長に直接質問する機会がある(丙4の1 平成27年8月25日発信 今井会長「建設事業本部『私(会長)への質問会』開催ご案内と事前質問のご提出をお願いしたい件」、丙4の2 平成27年9月3日発信 宮脇社長「住宅流通事業部 ホームバンク事業部合同『私(社長)への質問会』開催ご案内と事前質問のご提出をお願いしたい件」)。
さらに、質問表を提出した者に対して、会長・社長・専務等の経営者が直接内線で電話して回答し、雑談を交えながら1時間くらい話をする(丙5の1 平成28年12月1日付け経営理念感想文、丙5の2 平成29年4月15日付け経営理念感想文)
エ さらに、被告会社においては、パートを含めた全社員が会社に直接提案できる制度を設けている。提案は年間数千通におよび、被告今井はそのすべてに目をとおしている。
オ 以上のような風通しの良い社風により、会社勤めにありがちな悩みやストレスを感じなくて良いと述べる社員が多く存在するのである(丙6の1 平成26年9月13日付け経営理念感想文、丙6の2 平成28年3月16日付け経営理念感想文、丙6の3 平成28年9月15日付け経営理念感想文、)。”

今回の主張ではフジ住宅という企業の風通しの良さがわかります。次回も今回から続きの内容を紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する、第5準備書面の内容を引用しつつ紹介していきます。

”第3 意識の高い社員群がいかに築かれたか
1 社員を大切にする理念
被告会社は、「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」を経営理念としている(丙2の2 会社HP「CSR~当社創業の精神」)。第1を「社員のため」としているのは、顧客に心から幸せになってもらうという目的を達するため、まずは働く社員が幸せ~悩みやストレスなく明るく元気~でいることが何より重要だと考えているからである。
すなわち、被告会社にとって、対外的信用と、社員を大切にすることとは、密接不可分の関係にあるのである。
2 具体的実践
被告会社は、単に理念として掲げるだけでなく、以下のとおり実際に社員が悩みやストレスなく明るく元気でいるための様々な具体的実践を行っている。
(1)風通しの良い社風
ア 被告会社においては、悩みやミスを一人で抱え込んでしまうことが大きなストレスにつながるとの考えのもと、「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」の理念を、常日頃から社員に周知徹底している。
イ この「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」という考え方は、心につかえている事を上司にありのまま伝えてアドバイスを求めれば上司は適切にアドバイスし、ミスをしてもありのまま発信すれば手厚いフォローが得られるという前提の上に成り立っている。
すなわち、「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」を社内で機能させるためには、上司の方にも適切なアドバイスをする能力と度量の広さが求められる。
このため、被告会社においては役職者に対する教育も熱心に行い、人事評価においては上司からだけではなく、同僚・後輩・他部署から多面的に評価する「360度人事評価」を採用し、上司となるべき人材の選定、育成には非常に力を入れている。”

今回引用した最後の一文にある通り、社員の育成に力を入れていることがわかるでしょう。非常にまじめ勝つ堅実な企業であり、訴訟が起きたのが不思議だと思うほど、という感想を抱く人も多いのではないでしょうか。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判について情報を発信しています。前回から引き続き、公式サイトで紹介されている第5準備書面の内容をお伝えします。

”第2 被告会社の対外的イメージがいかに築かれたか
1 被告会社は、昭和48年に、不動産会社の営業社員であった被告今井が独立して立ち上げた会社である。
被告今井は、不動産会社の営業社員時代、業界全体として目先の利益ばかり追求し、住宅を販売した後のアフターサービスへの関心が低いこと(いわば「売りっぱなし」)を非常に残念に思っていた。被告今井の信念としては、住宅は家族が幸せな生活を育む場所であり、そのためには販売後のケアも含めて顧客の幸せを追求しなければならないと考えていた。このため被告今井は自らの担当顧客に販売した住宅の補修を自腹で行ったりしたこともあったが、一営業社員の力では限界があった。被告会社の設立は、その悔しさが原動力となっており、このため創業以来「お客様に幸せになっていただくこと」を事業の目的として掲げ(丙2の1 会社ホームページ「ごあいさつ」)、顧客のために有益にならない仕事はたとえ「もうけ」につながったとしても受けないという理念を前面に押し出してきた。(丙2の2~3 会社ホームページ「CSR~当社創業の精神」「事業内容」)。また、暴力団・反社会的勢力排除活動にも積極的に取り組み、近畿管区警察局長等から暴力団追放功労表彰を受けるなど(丙3 平成28年11月16日プレスリリース)、コンプライアンス重視の姿勢も徹底してきた。
2 その結果、被告会社の事業は順調に拡大し、平成17年には東京証券取引所・大阪証券取引所1部上場を果たし、現在も成長を続けている。上記理念および実践の成果として顧客のリピート率が高いのが特徴であり、土地有効活用事業におけるリピート率は40%を超えることもある。
3 以上のとおり、被告会社が成長することができたのは、その掲げた理念を追求し、実践する姿勢が顧客の信頼を勝ち得たために他ならず、その対外的イメージは被告会社の存立を支えるかけがえのない資産なのである。”

信頼と実績で築かれたフジ住宅のイメージは、企業にとって重要なものです。今回の裁判でそのイメージにも少なからず影響があったのではないでしょうか。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面の内容

フジ住宅の公式ブログに載っている、第5準備書面の内容を引用して紹介します。

”4 被告会社が表明した見解の内容や、社内配布された経営理念感想文等に書かれた本件訴訟に関する社員の意見の中に、原告の意に沿わないところがあったとしても、訴訟の対立当事者である以上、立場や見解が異なるのはむしろ当然のことである。
原告も、その支援団体(原告自身も集会に参加し、会報に自己の主張を掲載するなど一体となって活動している)と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する被告会社の自衛措置によって仮に不快感を持ったとしても、一定程度受忍すべきである。
5 以下、被告会社にとって最大の財産であるところの、対外的イメージおよび高い意識を持って働く社員群がどのように築かれたかを第2項、第3項において説明したうえで、第4項において被告会社が築き上げた上記財産が、原告およびその支援団体の活動によって毀損される現実的危険が生じていたことを述べ、第5項において、その対処として本件訴訟に対する被告会社の見解を対外的に発表し、対内的にも本件訴訟についての会社および社員の見解・感想を伝達したことを論ずる。”

今回紹介した4と5では、フジ住宅の会社内部について、原告の行動について、そしてフジ住宅のイメージについてが記載されています。フジ住宅の見解を詳しく知ることができるので、多くの人に目を通してほしいです。

フジ住宅の訴訟と裁判 準備書面5の内容

フジ住宅の訴訟と裁判について引き続き紹介しています。今回から準備書面5の内容を引用して紹介していきたいと思います。

”平成27年(ワ)第1061号
損害賠償請求事件
原 告
被 告  フジ住宅株式会社 外1名

準備書面5

平成29年11月28日
大阪地方裁判所堺支部
第1民事部合議C係 御中

上記当事者間の頭書事件について、被告フジ住宅株式会社(以下「被告会社」という)は、次のとおり弁論の準備をする。

被告会社訴訟代理人
弁 護 士  益  田  哲  生
同    勝  井  良  光
同    中  井     崇

第1 はじめに
1 原告は、2017年10月19日付「原告第12準備書面」において、被告らが本件訴訟提起後行った資料の配布行為が、原告に対する「報復的非難・社内疎外」であり、不法行為にあたると主張する。
2 しかしながら、原告が指摘するところの資料配布行為は、「報復的非難・社内疎外」にはあたらない。
本件訴訟提起後、これを伝える報道がなされたり、原告の支援団体によって被告会社が「ヘイトハラスメント」を行っているなどという喧伝が繰り返しなされたりしたことにより、被告会社の対外的イメージが悪化し、また社員に動揺が走ってその士気が低下する現実的危険が生じた。その対処として、対外的には平成29年4月以降本件訴訟に関する被告会社の見解をホームページに発表し、対内的にはその発表された見解を被告会社社員に伝えたり、被告会社社員が本件訴訟についての意見・感想を記述した経営理念感想文等を配布したりしたものである。
3 企業にとって、対外的イメージの悪化はその業績に直結するし、社員の士気低下もまた会社に甚大な悪影響を与える。特に、後に詳しく述べるように、被告会社は個々の社員のモチベーションを高め、そのことを通じて顧客のために奉仕するという理念・実践を徹底することによって成長してきた会社であり、対外的イメージや意識の高い社員群は、被告会社の事業にとって根幹をなす財産なのである。したがって、その根幹となる財産が毀損されれば会社としての存立そのものが危機に陥るのであり、被告会社は上記のような対外的イメージの毀損や社員の士気低下を放置することはできず、その対処は必須のものだったのである。”

フジ住宅の主張内容は上記の通りです。さらに4以降も続きがあるので、次回そちらを紹介したいと思います。