フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

2 配布資料がヘイトスピーチないし差別助長文書であるとの主張に対して
(1)ヘイトピーチにあたる文書の配布行為とされる点への再反論
原告第14準備書面21頁以下では、被告らが配布した文書の表現(原告第11準備書面別表2)がヘイトスピーチに該当しないとの被告らの主張に対する原告の反論が述べられているので、以下再反論をなす。
ア 別表2「1」
原告は、被告今井が紹介した映像(甲23・75~85頁)は「排除を煽動するものではない」ことは認めている。その点は、被告今井の資料配布の意図が正しく理解されたものと考える。
YouTubeの記事付随の第三者のコメントに「在日は死ねよ」という言葉が紛れ込んでいたことについて、「丹念にヘイトスピーチ、人種差別を探し、該当するものを削除、抹消しなければならなかった」と原告が指摘する点は、そのような処置が望ましかったというレベルの意見としては、被告今井としても特段に異を唱えるものでもない。
しかし、「過失」でそのような処置を漏らしたことが、ヘイトスピーチとして法的に違法評価されるわけではない。ヘイトスピーチの定義は曖昧であるが、少なくとも、積極的な害意あるいは故意がなく、過失で配布資料の末端に差別的な言葉を混入させてしまったケースまで、「あなたがした行為はヘイトスピーチだ」として行為者を責めるのは、法的評価として不当である。
本件においては、「在日は死ねよ」というのは、被告今井が述べたり記載した言葉ではないことにも留意が必要である。被告今井自身がそういう記述をしたものが、うっかり流出したというケースでもないのである。
被告今井が日頃、「在日は死ねよ」とかそれに類する排除的、差別的メッセージを流布していたわけでもないことは、原告を含めた従業員らはよく承知している。そのため、「在日は死ねよ」という言葉が資料の末端に偶々載ったからといっても、読んだ者が、被告今井が在日韓国人について「排除を煽動している」と受け取るはずもない。

次回も第6準備書面について、続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。
今回から、フジ住宅の訴訟と裁判に関する第6準備書面の内容を引用して紹介します。

”1 はじめに
原告は、その第13準備書面における整理により、(ア)「ヘイトスピーチないしこれに類する(人種的民族的差別を助長する)資料配布」が被告らの不法行為ないし債務不履行とされる「行為類型」の一つであり、その「違法性・責任根拠」が、被告会社については「職場環境配慮義務違反」で、被告今井については原告の人格権の侵害であり、原告の「被侵害利益」は、「差別的な言動にさらされずに就労する権利、人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」であるとする。
そして、(イ)「政治的見解等の配布」、(ウ)「教科書動員」、(エ)「原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする資料の配付」という各行為類型は、被告今井については、「人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」という人格権の侵害であり、被告会社については「職場環境配慮義務違反」であるという。
上記(ア)の主張については、実質的には、違法性の内容が、①配布資料がヘイトスピーチないし差別助長の内容であるという点と、②職場環境配慮義務という点と、③原告の人格権の侵害(被侵害利益)という点の3要素あり、それらが組み合わさって請求根拠とされているものと被告今井としては理解する。
それらの各要素について、以下、反論と、被告今井としての主張の補充をなす。
②職場環境配慮義務と、③原告の人格権侵害(被侵害利益)という点は、上記(イ)、(ウ)、(エ)の原告主張の要素でもあるので、以下述べるところは、それらの主張への反論も含んでいる。”

次回も第6準備書面について。続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する、第5準備書面を紹介していきます。

”第6 結論
以上のとおり、対外的イメージおよび高い意識を持って働く社員群という被告会社にとって最大の財産が、原告およびその支援団体の活動によって毀損される現実的危険が生じており、その対処として本件訴訟に対する被告会社の見解を対外的に発表し、対内的にも本件訴訟についての会社および社員達の見解・感想を伝達したものである。
したがって、被告らが本件訴訟提起後行った資料の配布行為はその目的においても正当であり、その手段・態様としても少なくとも違法性を帯びるようなものではなく、不法行為は成立しない。
以 上”

以上がフジ住宅の主張です。次回は続きの内容を紹介していきたいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 最新情報と感謝

今回はフジ住宅の公式ブログに記載されていた、最新情報を紹介します。

”平成30年8月2日(木)第12回目の期日へのお礼。及び次回裁判期日のお知らせ。

8月2日に開かれた第12回目の当裁判に、前回に引き続き、約70名の、弊社を応援してくださる皆様が、傍聴券獲得の抽選にお越しくださいました。
今回、抽選の最終番号(131)から判断して、前回に引き続き、原告側を超える人数の皆様が、弊社応援に駆けつけてくださった事が分かりました。

おかげさまで、傍聴席の過半を弊社支援者で占める事ができたと報告を受けています。
皆様、本当に有難うございます。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

前回の繰り返しになりますが、弊社は今も社員である原告が毎回出廷していることを勘案して、裁判傍聴に当社社員を一人も派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。今回も同様で、傍聴席に弊社社員は一人もおりません。
裁判の状況を聞かれた皆様の中で、当方を支援してくださる機運が高まり、こうして多くの皆様が傍聴に来てくださるようになって、前回、今回と、傍聴席の過半を確保してくださいました。本当に有り難く、社員一同心より感謝、感激しております。

今回は原告側弁護士が準備書面を朗読する順番でしたので、当方として今すぐここに裁判資料として掲載する文書はございませんが、必要が生じれば、各種文章、資料をここに掲載してゆきますので、時々このブログを見に来てくださいますと幸甚です。”

次回からまた第5準備書面の内容を引用して紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する、第5準備書面を紹介していきます。

”(2)経営理念感想文等の配布
ア 被告会社社員から提出される経営理念感想文等のうち、他の社員の参考になったり、有益であったりと被告会社が判断したものについて、全社員宛に配布するということは、従前から行われていたことである。
そのような中、特に本件訴訟が提起された直後と、被告会社が対外的に本件訴訟についての見解を発した直後は、社員にとって大きな関心事であったこともあり、本件訴訟についての感想・意見が書かれた経営理念感想文等が数多く提出された。被告会社としては、このように数多く提出されている本件訴訟に関する記載をあえて全社員配布の対象から外すことも不適当であるし、本件訴訟提起の報道および原告側支援者の活動によって社員に不安と動揺が広がる中、他の社員が本件訴訟について考えていることを伝えることは社員を元気づけるものであるし、被告会社にとっても社員に誇りをもって仕事をしてもらい、士気の低下を抑えるという観点から有益であると考え、その一部を全社員配布の対象としたものである。
本件訴訟についての意見や感想が書かれた経営理念感想文等を全社員宛に配布したのは以上のような経緯であり、被告に対する「報復的非難」や「社内疎外」を意図したものではない。
被告会社は、本件訴訟が提起された後も、従前と何ら変わらず原告を処遇している(もちろん、誕生日の花束や親孝行月間の寸志付与も変わらず行われている)。それどころか、本件訴訟提起後も被告会社に在籍している原告に配慮し、訴訟対応を担当する部署の社員ですら裁判傍聴に行かせないようにするなどの配慮を行っているものである。
イ なお、被告会社が全社員宛に配布した経営理念感想文等の内容は、原告にとっては意に沿わない内容かもしれないが、それは自らが愛着を持っている勤務先会社が訴えられたことに対する意見・感想という性質上、やむを得ないことである。
そもそも、原告も、その支援団体と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する自衛措置によって不快感を持つことがあっても一定程度受忍すべきである。しかるに、原告の主張によれば、訴訟の提起によって動揺もあるが皆で団結していこうとの意見や(原告第12準備書面別表1の1・「1」「30」「32」「39」「53」「63」)、被告会社の立場に理解を示す顧客に対しての感謝(同「17」)を述べれば「社内疎外」、訴訟における原告の主張と異なる事実・主張を述べたり(同「14」「23」「55」「57」「59」「71」)、自らが勤務している会社が訴訟を起こされたことについて残念、腹立たしい、悲しい等の感想(同「8」「29」「33」「60」)を述べたりすれば「報復的非難」として許されず、その意見・感想が書かれた文書を配布すれば不法行為にあたるとのことであり、およそ理解しがたい。
なお、原告第12準備書面の別表においては、被告会社への批判記事に対して殴り倒してやりたい気持ちですと書かれているのに、「原告に対する報復的非難であり、加害行為の示唆まで行うもの」とまとめられ(同「11」)、報道内容について腹立たしいと書かれているのに、「原告に対して『腹立たしい』と報復的に非難し」とまとめられる(同「38」)など、そもそも経営理念感想文等における記述の趣旨そのものを捉え間違っているものが随所に見られる。”

以上がフジ住宅の主張です。次回も第5準備書面の内容を紹介していきたいと思います。