フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

”(3)開始のきっかけと従業員に対する影響の検討
前記のとおり、問題とされる資料配布の開始時期は特定することは困難であるし、被告今井の主観としても、何かしら特定のきっかけがあって、ある時期から急に踏み込んで一定の内容の資料の配付を開始したというわけではなく、そのときどきの社会情勢を踏まえた気づきや問題意識、社員の啓発と社会貢献の意欲などにも応じて、配布する資料を選択してきた(後記第2の1、及び、被告今井第7準備書面11頁等参照)。
従業員に対する影響の検討の点も、会社の中枢の取締役5人のうち2名がもと在日韓国人で、うち1人は部長昇進後に帰化している事実からも分かるとおり、もとより被告らには、在日韓国人を批判したり排除したりする意図はないため、文書配布の「マイナスの効果」として社員の誰かを傷付けるという認識はない(被告フジ住宅準備書面8・5頁等)一方、業務と直接関連しない資料や情報については、閲読や感想の叙述はあくまで任意ということを周知徹底している(被告今井第7準備書面9頁等参照)。
被告今井は、「社員がその見識や人間としての器量を高めるきっかけになれば」という思いで資料を配布しているが、その提供の態様は「よければ、1行でも2行でも読んでもらって、もしピンとくることがあれば」というレベルのもので、閲読の義務などは課していないし、閲読したかのチェックや、共感の強制なども全くないのである。
なお、付言すると、被告フジ住宅をいわゆる「傾向企業」(思想的なものを打ち出してそれに賛同することを前提として従業員を採用する企業)のようにとらえることも、実情に沿わない。被告フジ住宅は、本業の不動産事業に日々邁進している普通の企業である。その事業運営の中で、資料配布等を通じて、社員に啓発や社会参加の機会をときに提供する場面があるというだけであって、一定の思想傾向を全面的に打ち出しているというような理解がされているとすれば、大きな誤解である。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

”2 配布している文書のうち、「中国・韓国の批判を主たる内容とする文書」の量的割合について

(1)まず前提として、被告会社には、「中国・韓国の批判を主たる内容とする文書」を配布しているという認識はまったくない。そのような発想を持ったこともない。
被告会社会長である被告今井の信念として、戦後の日本人が自らの国に誇りを持てないことが社会に大きなひずみを生みだしているところ、それは東京裁判に象徴される第二次世界大戦戦勝国の措置によって日本人に植え付けられたいわゆる「自虐史観」が主な原因であるから、自らの国に誇りを持つためには「自虐史観」を払拭する必要がある。被告会社としても、社員の人間的成長を最も重要なことと考えており、それなくして会社の発展は無いというのが基本認識である。社員が人生のあらゆる場面において自信を持ち、自己肯定感を持つようになってもらう事が何よりも重要である。自らが住む日本という国を愛さず、国に対する否定的な感情を強く持ちながら、最終的に被告会社の目指すところの一つである国家に貢献できる仕事が出来るとは思えない。この観点から、戦後日本において多くの国民の自己肯定感情の障害となってきたと考える「自虐史観」の払拭に役立つと思われる文書を配布している。このため、日本人がどういう歴史的経緯で「自虐史観」に捉われることになったかを指摘したり、日本が戦前近隣諸国に対して行った行為に関して、「自虐史観」においては語られなかった事実や評価を記載したりした文書が配布されているのである。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

”平成27年(ワ)第1061号

損害賠償請求事件
原 告
被 告  フジ住宅株式会社 外1名

準 備 書 面 8

平成30年 9月 28日
大阪地方裁判所堺支部第1民事部合議C係 御中

上記当事者間の頭書事件について、被告フジ住宅株式会社は、次のとおり弁論の準備をする。

被告フジ住宅株式会社訴訟代理人
弁 護 士   益 田 哲 生
同     勝 井 良 光
同     中 井   崇

1 採用時における「社風」の説明

準備書面6においても述べたとおり、被告会社は「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」ということを経営理念としており、被告会社の「社風」を説明するとすれば、上記経営理念にしたがって、営利のみを追求するのではなくより大きな視野において貢献しようとする姿勢に尽きる。そして、この経営理念については社員の採用時に説明している(丙20 教材リスト)。
なお、誤解のないよう念のため述べておくが、被告会社において「日本民族重視」などという社風は存在しない。実際、すでに述べているとおり、被告会社の取締役には在日コリアンであった者が2名含まれているところである。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。

 

フジ住宅の訴訟と裁判 第7準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

”第3 「本件訴訟提起後の、被告らによる原告に対する報復的非難、社内疎外」について
原告が指摘するところの本件訴訟提起後の資料配付行為は、被告会社準備書面5において詳細に述べたとおり、本件訴訟提起後にこれを伝える報道がなされたり、原告の支援団体によって被告会社が「ヘイトハラスメント」を行っているなどという喧伝が繰り返しなされたりしたことにより、被告会社の対外的イメージが悪化し、社員に動揺が走って士気が低下する現実的危険が生じたため、その対処としてなされたものであって、「報復的非難、社内疎外」ではない。
被告会社が主張しているのは、「被告会社が表明した見解の内容や、社内配布された経営理念感想文等に書かれた本件訴訟に関する社員の意見の中に、原告の意に沿わないところがあったとしても、訴訟の対立当事者である以上、立場や見解が異なるのはむしろ当然のことである。」「原告も、その支援団体(原告自身も集会に参加し、会報に自己の主張を掲載するなど一体となって活動している)と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する被告会社の自衛措置によって仮に不快感を持ったとしても、一定程度受忍すべきである。」ということである。
しかるに、原告は被告会社の行為が「報復的非難、社内疎外」であると決めつけ、そのことを前提に「被告らは、原告がこうした非難にさらされ、社内で孤立することも『甘受すべき』、『当然』、『受任すべき』などと開き直っているのであって、極めて悪質をいわざるを得ない」(68頁)などと被告会社を非難しているのであり、それこそ「かみ合っていない議論」と言わざるを得ない。

以 上”

次回も第7準備書面について、続きから紹介していきます。