フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

”呼びかけ文書には、
○「念の為ですが、本件、決して強制ではありません。業務との兼ね合いもあると思いますし、希望される方のみで結構ですので、『是非の日本の教育の為にやってあげよう!』と思われる方は、宜しくお願い致します。」(乙20の1)
○「今回参加のご意向が無い方については、ご返信は不要です。念の為ですが、本件、強制等では全くございません。あくまでもこの取り組みにご賛同頂ける方のみへのお話です。」(乙20の2)
といったアナウンスが繰り返されている(証拠提出したのは一部に過ぎない)。
経営理念感想文としても、社員から、
○「決して強制されることなく、『自分自身も何かできることをしたい!』と思う人には具体的で効果的な取り組み方法を教えてくださいます。」(乙20の3)
○「本件に関しましては全く強制ではなく、本年で協力したいと思う方だけで行うことが重要であり、業務が忙しい中、無理して参加するものではありません。」(乙20の4)、
○「会長のご指導のもと(決して強制ではなく自由意志でということを何度も仰ってくだった上で!)、当社からたくさんの社員の方がアンケート記入に行っておられました。」(乙20の5)
といった自由参加が大前提であったことを明言した感想が寄せられ、感想文集に収録されて配布されている。
さらに、被告今井は、配布書類では呼びかけはなすものの、直接個々の従業員に接して、協力するよう説得などを行ったこともない。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

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”(3)従業員に対する影響の検討
被告今井は前記のような純粋な思いから社内で教科書展示会への参加の呼びかけを開始したが、その参加自体は業務ではなく、また社員個々人の思想信条もあるのは当然のことであるので、社員に業務として参加を命じたり強いたりできるものではないことも十分に認識していた。
そのため、呼びかけと合わせて、あくまでそれは任意の協力要請であり、応じる応じないは各人の自由であることも、都度都度で周知していた。
たとえば、甲第9号証の呼びかけ文書(平成27年)を見ても「念のため強制ではありませんので、、、」と示され、従業員の任意であることが明示されているし、甲第27号証の呼びかけ文書(平成25年)を見ても、「『育鵬社』の教科書が採択されるように、是非アンケートにご記入いただければと思います。」というように、業務命令ではなく「お願い」という形で伝達されている。
平成25年は、原告も含めた設計監理課の社員に対し、植木副部長から展示会への参加を呼びかけていたが、その中では参加したくない場合は不参加の意思を表明してくださいと伝えられている(甲55、被告フジ住宅準備書面2・11頁以下参照)。
今回新たに提出する平成27年の参加呼びかけ文書や参加した社員の経営理念感想文を見ても、任意であることがよく分かる。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

”(2)開始の時期ときっかけ
被告今井が被告フジ住宅内で、教科書展示会への参加の促しを行ったのは、平成25年、平成26年、平成27年の3年間であった。
平成25年は小中学校の教科書採択の年ではなかったが、平成26年は4年に1度の小学校の教科書採択の年で、平成27年は4年に1度の中学校の教科書採択の年であった。
平成25年6月後半の教科書展示会への参加の促しを被告今井が開始したきっかけは、記憶を辿ると、その年の春ころかと思われるが、知人の教示や文献などから、中学校や高等学校の歴史教科書における南京事件の記載の有り様を知ったことであった。検定に通った教科書の多くは、「日本軍が、南京において、女子、子どもを含む多数の人を殺害した」というような書きぶりであり、戦後のプロパガンダで喧伝されてきたいわゆる南京大虐殺が歴史研究により否定されていることを知っていた被告今井としては、史実に反することが教科書に書かれていることに驚くとともに、こういった教科書を使って教育された日本の子どもたちは自国や自分たちに誇りも持てなくなり、その健全な成長に悪影響を及ぼすだろうと、愕然とし、かつ深く憂慮した。
教科書展示会という制度があることも知った被告今井は、史実の曲げられた教科書により子どもたちが自虐史観を植え付けられて誇りや自信を失うことにならぬようにという思いから、平成25年の教科書展示会の時期に向けて、同年5月ころから、教科書展示会への参加の呼びかけを社内で開始したのであった。被告今井は、自身でも、同年6月14日ころ、岸和田市と泉佐野市に会場があった教科書展示会に行ってみたところ、そのあまりの閑散ぶりに困惑し、大切な教科書の問題についての、市民・府民の関心の低さや、行政の周知の意欲の乏しさを何とかしたいという思いをいっそう強め、社内での呼びかけを継続した。
被告今井の教科書に関するこうした活動は、資料配布でも述べたところであるが、特定の政党支持を求めるような政治活動などではなく、むしろ「社会活動」や「社員の啓発」と呼ぶべき公益的な試みである。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。

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”2 教科書展示会への参加の促し
(1)教科書展示会制度
改めて説明すると、教科書展示会は、昭和23年の検定教科書制度の実施に伴い、教科書の適正な採択に資するため、教科書の発行に関する臨時措置法(教科書発行法)により設けられた制度である(同法5条等)。
各都道府県の教育委員会が実施主体となって、例年、6月後半の2週間程度を中心にして、全国1200か所以上で開催されており、前年度の教科書検定に合格し翌年度に使用される教科書などが展示されている。
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教科書が展示対象となるが、どの程度の教科書が展示されるかは、展示会ごとにさまざまなようである。
公立小中学校では各教育委員会が複数社の教科書から採択した1冊が教科ごとに児童生徒に配布されるが、教科書展示会では、同じ教科でも何種類かある教科書を見比べることができる。
義務教育課程である小学校及び中学校については、都道府県教育委員会が設定した教科書採択区域ごとに、4年ごとに教科書採択が行われ、一度採択された教科書は4年間同じ種類のものが使用される。高等学校においては、そのような広域採択制のようなシステムはなく、各学校ごとに、各年度ごとに教科書が採択されている。”

次回も第8準備書面について、続きから紹介していきます。