フジ住宅の訴訟と裁判 第10準備書面

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。

” 4 顕わになった本件訴訟の本質、原告の目的
原告側と異なり、被告らは思想そのものの当否を議論したいわけではありません。思想や信念の違いが埋まらないのは、やむを得ないことです。
被告らとして指摘したいのは、今回の原告の主張により、本件訴訟の本質や原告の目的が、「特定の思想に対する抑圧」であることが顕わになったという点です。
原告が述べるところは、「被告今井は『大日本帝国』の思想を信奉する者」で、「被告今井が信奉する思想は非常に危険なもの」であり(原告第19準備書面10、12頁等)、そういった危険思想に基づく資料を自ら経営する職場内で多数配布することは職場環境を悪化させるもので違法だというものです。
その主張の本質は、「今井の思想が危険だから広めるな」というものであり、職場環境云々は、実は従たる要素に過ぎません。
もし仮に、今井が配布していた資料が、左派とか革新の思想傾向のものであったならば、原告は決して違法だとは主張しないでしょう。原告の言う「正しい」歴史認識というものに則った資料は、職場環境を悪化させないからです。
しかし、それは露骨なダブルスタンダードであり、フェアな法律論とは言えません。特定の思想表現に対する、訴訟を利用した抑圧です。
政治的な意見や言論に対し、危険思想などとレッテルを貼って弾圧するようなことは決して許さないというのが、現行憲法の表現の自由のはずです。

5 大阪弁護士会の勧告について
原告のなした人権救済申立に対して今般大阪弁護士会がなした勧告の内容には、被告らは承服できません。人権侵害があったかどうかは、今後この裁判で判断されることです。
ただ、弁護士会の今回の勧告書においても、「確かに、被申立人による上記資料配布は、申立人を被申立人の職場から排除することや申立人の人格権を侵害することを直接の目的とするものではなく、また、配布された文書を申立人が受領することが強制されていた事実は認められない。」と事実認定がされている点は正当かつ重要ですので、ここで付言しておきます。

以 上”

次回も続きから紹介していきます。