フジ住宅準備書面12 弊社を弁護。裁判所に提出済み。  別紙 時系列一覧表5

今回もフジ住宅の訴訟・裁判に関する情報をお届けします。
今回はフジ住宅の裁判・訴訟の内容から、最新情報をご紹介します。なお、最新情報は公式ホームページから抜粋しています。長いので分割してお届けします。

“(3)一方、原告は閲読を事実上強制されていたと主張するものの、それを基礎づける具体的事実について何ら主張・立証されていない。

(4)そもそも、本件裁判において、原告は自身に対しては配布されていない資料までも収集した上で、それらの資料によって精神的苦痛を受けたと主張するが、そのように自ら積極的に収集した資料(この点、原告は、その陳述書(甲110・11頁)においては「いつかのために、資料を残そうという思い」で資料を収集したとのことであったが、当公判廷における供述では「人によっては距離をとるために、誰がどんなことを書いているか知っておく目的で」資料を収集していた旨を供述している-原告調書22頁-。いずれにせよ、自ら積極的に資料収集を行っていたことは明らかである。)によって精神的苦痛を受けたとしても、それが法的に保護されるに値しないことは言うまでもない。

4 原告が主張する精神的苦痛について
原告によれば、原告は高校生の時に学校で日の丸・君が代に接して「余りにしんどい気持ちになって立っていられなくなり、しゃがみ込んでしまった」ことがあったとのことである。また、「おじいちゃん戦争のことを教えて」という本について、これが戦争を肯定する本だとして、「こんな本を会社で勧めているんだ、会長はこんな考え方をする人なんだと驚き、ショックを受けた」ということもあったようである(原告調書33~38頁)。
このようなことから、原告は自己の信条と相いれない文化や考えに接した際、過剰なほどに拒絶反応を示す傾向があると言える。本件において原告が問題にしている文書配布についても、自らの信条等と相いれない考え(文書の意味を十分に理解せず、あるいは曲解しているところも散見される)に接したことにより、精神的苦痛を被ったと言い募っているに過ぎない。このような「精神的苦痛」が、表現の自由を制限してまで法的に保護しなければならないものではないことは明らかである。”

次回はこの続きから紹介したいと思います。

フジ住宅準備書面12 弊社を弁護。裁判所に提出済み。  別紙 時系列一覧表4

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“ 3 「政治的見解等の配布行為」について
(1)原告は、「政治的見解等の配布行為」によっても権利侵害されたと主張するが、要するに見たくもない政治的見解の閲読を事実上強制されることが原告の人格権を侵害するという趣旨のようである。
しかしながら、被告らの配布する文書を閲読するかどうかは各社員の自由であることは周知されており、原告自身、「部門長会議資料」について平成23年10月21日に配布を希望しない旨申し出、同申出以降は当該文書を配布されていないのである(植木証人調書2頁16~25行目)。したがって、閲読を事実上強制されていたとの事実は認められない。

(2)この点、被告会社の元社員である菊池証人、および被告会社における原告の直属の上司(副部長)である植木証人が、以下のとおり一致して閲読が強制されている事実はなく、そもそも読んでいるかどうかを確かめられる機会がないことを明確に証言している。

被告会社代理人「会社から読むことを義務づけられていたというようなことはあるんで
すか。」
菊池証人   「それはありません。」
被告会社代理人「あなた以外の社員の方々も、全ての資料に目を通されていたと思いま
すか。」
菊池証人   「それはもう他人のことですし、私は管理する立場にはおりませんでし
たので、わかりかねます。」
被告会社代理人「ほかの人が読んだかどうか、確かめる機会というのはありました
か。」
菊池証人   「ありませんでしたし、時々雑談で昼の食事なんかとりながらお話して
いるときに、この方はあの資料を読んではらへんかもわからんなとい
うふうな感じたことはありました。ただチェックという意味ではなく
て、そう感じただけです。」
被告会社代理人「配布された資料を読んだかどうかが、社員の評価につながるというよ
うなことはあったんでしょうか。」
菊池証人   「ありませんでした。」
被告会社代理人「配布された資料の感想を書くように指示されたことはありますか。」
菊池証人   「ありません。」
(菊池証人調書6頁)

被告会社代理人「配布した資料について、設計部の社員の方が読んでいるか、読んでい
ないかということはわかるんでしょうか。」
植木証人   「いえ、わかりません。」
被告会社代理人「あなたが、読んでいるかどうか、確認されたことってありますか。」
植木証人   「いや、確認をしたことはありません。」
被告会社代理人「読んでいない方もおられたと思いますか。」
植木証人   「それは恐らくおられたと思います。」
被告会社代理人「必ず読むようにしなさいというような指導は行わないんでしょう
か。」
植木証人   「いえ、それはしません」
(植木証人調書1~2頁)”

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フジ住宅準備書面12 弊社を弁護。裁判所に提出済み。  別紙 時系列一覧表3

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“(2)また、原告の請求が認められるためには、被告会社が配布した文書によって、被告会社内で人種差別・民族差別が助長されていた事実が必要なはずであるが、かかる事実は認められない。

この点、被告会社の社員が提出した経営理念感想文等において、一部だけを取り上げれば必ずしも適切とは言い難い表現が含まれていたとしても、当該文書全体の文脈もあわせて考慮すれば人種差別的とまでは言えないものがほとんどであり、少なくとも職場に「人種・民族差別を助長する言動が蔓延」しているとまではおよそ言い難い。

被告会社には、役員に元在日韓国人が複数存在しており(被告今井調書13頁下から3行目~4頁5行目)、被告らの人種差別を許さないという姿勢は常日頃から職場内にも浸透しており、社員らもこの点は十分理解していた(丙23の1~2)。したがって、被告らが配布する文書のごく一部に原告が指摘するところの人種差別的表現が仮に含まれていたとしても、それによって人種差別・民族差別が助長され、職場内に「人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延」するようなことにはならないのである。

この点、被告会社の元社員である菊池証人も、被告会社内で人種差別・民族差別を助長するような言論が蔓延していたような事実はなかったことを以下のとおり明確に証言しているところである。

 

被告会社代理人「あなたから見て、被告会社内で、中国人、韓国人を差別するような言

動が行われているところを見たことはありますか。」

菊池証人   「全くありません。」

(菊池証人調書7頁)

 

(3)さらに、原告の請求が認められるためには、被告らによる文書配布行為によって職場内に「人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延」することになった結果、原告個人が損害を被ったということが必要になる(札幌地判平成14年6月27日参照)。

しかしながら、少なくとも原告の属性である在日コリアンに対する差別的言動が職場で蔓延したとの事実は認められず、原告自身そのような主張は行っていないようである。

そして、原告自身が職場において直接差別的言動を受けたことがないことは、以下のとおり原告自身認めるところである。

 

被告会社代理人「あなたに対して、このフジ住宅、被告会社の中で直接あなたに向けて

差別的な言動、発言が行われたことってあるんですか。」

原告     「私の名前を使ってということですか。」

被告会社代理人「あなたに対して、直接誰かから言われたりとか。」

原告     「私自身、個人に対してというのではないですけども。」”

 

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フジ住宅準備書面12 弊社を弁護。裁判所に提出済み。  別紙 時系列一覧表2

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“(3)原告側の意図としては、「韓国人は嘘つき」というのは「ヘイト表現」であることを被告今井自身が認めており、そのような「ヘイト表現」を配布すること自体が違法である、との論理を展開したいのではないかと推察される。
しかしながら、まずもって「ヘイト表現」という言葉自体が定義として曖昧であり、そのような定義の曖昧な「ヘイト表現」にあたるかどうかが合法・違法の線引きになるようなことはない。
また、原告代理人は「韓国人は嘘つき」という言葉のみを取り上げて、それが「ヘイト表現」にあたるかどうか「端的に」答えるよう被告今井に迫っているが、そもそも文書における表現が違法かどうかは、当然のことながら全体の文脈から判断されることであり、特定の表現のみを切り取ってそれが「ヘイト表現」かどうかについて論じ、「ヘイト表現」にあたれば当該文書が違法となる、というような論理展開は、表現内容の違法性を判断するのにそぐわないものである。
さらに、被告今井が尋問において度々指摘しているように、原告代理人が指摘する「韓国人は嘘つき」という表現は、被告今井自身の表現ではなく、市販の書籍における表現である。配布する文書の中に仮に違法な表現が入っていたとしても、そのことによって直ちに文書配布行為自体が違法になるわけではなく、文書配布行為が違法となるのは、その違法な表現の拡散を目的として、実際にその違法な表現が拡散したような場合に限られるはずである。

2 「人種的民族的差別を助長する文書の配布行為」について
(1)原告が「人種的民族的差別を助長する」と主張する表現のうち、韓国に言及した表現のほとんどは、従軍慰安婦問題等日本・韓国の両国間に横たわる問題の対応をめぐって、韓国という国家を批判したり、韓国人の国民性を批判したりするものであり、差別云々以前にそもそも人種・民族に関する言論とは言えない。
原告は、韓国という国家や韓国人の国民性についての言論を、民族性に対する言論と混同し、あるいは同列に論じようとして躍起になっているが、民族性に対する言論と、国家や国民性に対する言論とは、当然のことながら明確に線引きされるべきである。
この点、原告が民族性に対する言論と、国家や国民性に対する言論、はたまた政治的見解とを区別することなく、自らの主観において意に染まないものという点において一体のものとして問題にしていることは、本人尋問における以下の供述からもうかがえるところである。

被告会社代理人「先ほどから御証言聞いてますと、毎日毎日会社から民族差別的な文書
が配布されていたというような趣旨の発言かなというふうに聞こえた
んですけど、違いますか。」
原告     「感覚的にはそのとおりです。」
被告会社代理人「でもその中には国に対する批判の話とか、従軍慰安婦の強制連行の有
無についての見解というのもかなりの部分、入っているんではないで
すか。」
原告     「それとでもいっしょになってうそつきとか、ずっと配られてきたとい
うのはすごくあります。」
被告会社代理人「あなたの中でそれは全部一緒ということですか、つながっているもの
だと、こういうことを言いたいわけですか。」
原告     「私の中でつながる部分はあります。」
(原告調書33頁)

結局のところ、原告は、韓国という国家や韓国人の国民性についての批判的言論までも、民族性を貶める言論と同一視し、人種的民族的差別と言い募っているに過ぎない。”

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フジ住宅準備書面12 弊社を弁護。裁判所に提出済み。  別紙 時系列一覧表

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“平成27年(ワ)第1061号
損害賠償請求事件

準備書面12

令和2年1月10日
大阪地方裁判所堺支部
第1民事部合議C係 御中

上記当事者間の頭書事件について、被告フジ住宅株式会社(以下「被告会社」という)は、次のとおり弁論の準備をする。

被告会社訴訟代理人
弁 護 士  益  田  哲  生

同    勝  井  良  光

同    中  井     崇


証人尋問並びに本人尋問の結果を踏まえ、原告の請求が棄却されるべきことについて以下簡潔に被告会社の主張を整理する。

第1 職場での文書配布行為について
1 「ヘイトスピーチに当たることが明らかな資料の配布行為」について
(1)原告は、被告会社が職場で配布した文書の一部が「ヘイトスピーチ」にあたり、そのような文書を流布すること自体が違法であると主張する。しかしながら、被告会社が配布した文書の中に、配布することそれ自体が違法となるような内容のものは存在しない。

(2)この点、原告代理人による被告今井に対する反対尋問の中で、配布された文書の中の一部の表現のみを取り上げて、それが「ヘイト表現」ではないかとの質問を行い、その質問に対し被告今井がその言葉自体は文脈によっては特定の民族に対する嫌悪感をあらわした表現になり得るとの趣旨で「ヘイトになるんでしょう」と発言したことを捉え、「ヘイト表現だと認めた」と決めつけているやり取りがある。具体的には以下のやり取りである。

原告代理人「韓国人は嘘つきというのは、ヘイト表現ではないですか。」
被告今井 「よく読んでくださいよ。」
原告代理人「端的に答えていただきたいんですけど。」
被告今井 「端的じゃなくて。」
原告代理人「韓国人は嘘つきというのはヘイト表現ですか、そうでないですか。」
被告今井 「韓国人は嘘つき、それはヘイトになるんでしょうがね。」
原告代理人「ヘイトにあたりますね。」
被告今井 「はい。」
原告代理人「それはヘイトだというふうに認めておられるんですね。」
被告今井 「韓国が消えても誰も困らない、韓国人は嘘つき、韓国で発売された本です
よ。10万部超の大ベストセラーが暴露した民族の恥部、オンソンファ
氏、拓殖大学教授と立派な本じゃないですか。」
(中 略)
原告代理人「韓国人は嘘つきというのは、ヘイト表現だというふうに認められたでしょ
う、先ほど」
被告今井 「ええ。」
原告代理人「だからその表現が適切かどうかという判断を。」
被告今井 「そう言うんやったら著者に言ってください、著者に」
(被告今井調書19~21頁)”

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フジ住宅の訴訟と裁判 最新情報

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“(5)主たる請求と提訴後の配布行為の関係性
提訴後の配布行為の違法性の評価においては、主たる請求との関係性にも十分に留意されねばならない。
すなわち、提訴時の原告の請求は「ヘイトスピーチないしこれに類する資料配布行為」(第1類型)、「政治的見解等の配布行為」(第2類型)、「教科書動員」(第3類型)であった。第4類型の提訴後の配布行為は、提訴後に追加で不法行為として請求がなされたものであり、第1類型から第3類型と、第4類型とは、主従の関係があるといえる。
具体的には、第4類型は、第1ないし第3類型に関する提訴行為を非難する資料を被告らが社内で配布したこと不法行為と主張するものであるが、第1ないし第3類型の不法行為の成立が認められるかどうかが、第4類型の不法行為の成否の判断を大きく左右する構造となっていると被告らとしては考えている。
第1ないし第3類型の不法行為の成否も、第4類型の不法行為の成否と合わせて判決で判断が示されるため、あくまで仮定の議論となるが、仮に第1ないし第3類型の不法行為の成立が認められるのであれば、法的に理由のある請求について提訴する行為を相手方(被告ら)が批判することは、正当性が乏しいということになろう。
しかし逆に、第1ないし第3類型の不法行為の成立が認められないのであれば、法的に理由のない請求について提訴した行為を被告らが批判することは、基本的に正当性が認められてしかるべきであろう。権利がないのに会社を訴えているということであるから、「それはおかしい。間違っている」と会社から指摘されてもやむをえないと思われるからである。
よって、本件でも結論は分からないが、「ヘイトスピーチないしこれに類する資料配布行為」、「政治的見解等の配布行為」、「教科書動員」といった理由で損害賠償請求が認められないのであれば、「提訴後の配布行為」が違法とされることは原則的になく、違法になるとすれば、配布に関しての動機や資料内容のよほどの悪質性、深刻な現実的被害の発生が認められるようなごく例外的なケースに限られると解されるのである。しかしながら、本件で、かような悪質性や現実的被害は認められない。
言うまでもなく、提訴行為に対する批判も一つの意見表明として表現の自由の行使そのものであり、安易に違法評価され制限されることがあってはならない。
その観点からは、請求が棄却されるような訴訟でも、提訴自体が違法と評価されるような「不当訴訟」でなければ相手方(会社側)から請求者(従業員)を社内で非難してはいけないという解釈は、あまりに偏ったものであると思われる。

(6)小括
以上のような諸要素を総合的に考慮すると、平成27(2015)年9月7日から25日の資料の配布行為について、原告に対する報復的非難・社内疎外として、不法行為請求における違法性や損害が認定されるべきではないことは明らかである。

5 まとめ
以上の次第であり、原告の請求はいずれも理由がなく、速やかに棄却されるべきである。”

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“(2)配布資料の客観的内容
配布資料の内容について、具体的に人証調べで触れられたものについて吟味すると、「温情を仇で返すバカ者に憤りを感じます」(甲35の1・208頁。原告27頁)、「哀れで愚かで、本当にムカツキます」(甲35の1・238頁。原告27頁)との記載については、当該社員が、本件の提訴とそのマスコミアピールについて憤りや憐憫を感じることや、それを業務日報に書くこと自体は当然ながら問題ではない。「バカ者に憤りを感じる」、「ムカツキます」等の書きぶりも、報復的攻撃や疎外とまではいえない。
「これから彼女に対して世間から本当の意味でのヘイトスピーチが始まると思います」(甲35の1・324頁。原告27頁。今井40頁)との記載も、その内容は「提訴が世間から批判されるだろう」ということを若干辛辣に述べたものであって、「非難」ではあっても、不当な「報復」とまで評価するのは妥当ではなく、「世間から」という記載からしても「社内疎外を図る記載」と決めつけるのも行き過ぎである。
「在日韓国人は新規採用しないでおこうという、暗黙のルールができるように思います」(甲35の1・413頁。原告29頁。今井42頁)という記載についても、その部分だけを取り上げて評価されるのは妥当ではない。書き起こすと「今回の訴訟の件ではその他の在日韓国人の方が一番迷惑しているように思えます。多くの事実無根の話で提訴し、会社の信用問題に関わるような事をされた訳ですので、今後、企業側とすれば何もなくてもこのような話がでっちあげられる恐れがあるので、在日韓国人は新規採用しないでおこうという、暗黙のルールができるように思います」というのが当該部分の全体である。
すなわち、「新規採用しないでおこうという暗黙のルール」は被告フジ住宅内のルールとしてできると書いているのではなく(なお、実態としても、被告フジ住宅内にそういうルールはできていないという点については、今井43、44頁)、企業一般でそういう事態になるのではないかということが想定されるという趣旨である。また、論旨も、在日韓国人の排除(不採用)を進めるべきというものでは全くなく、「この提訴が契機になってそういう事態が生じると、他の在日韓国人の方々が迷惑を受けることになり、気の毒である」という憂慮が所感として記されているのである。記載内容を正当に読み取れば、上記記述も原告に対する報復的非難でも社内疎外でもないことは明白である。”

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“ そういった原告の、提訴だけではない大々的な社会的アピール等への対抗措置、自衛策の一環として、被告らは前記の社内資料配布をなしたものである。
本件は、被告らにも言い分が十分にある事件であり、原告の提訴を被告らとしては不当であると受け止めたことを必ずしも責めることはできず、相応の対抗措置等をとることには相当性が認められる。原告としても、単なる訴訟活動を超えて被告らに社会的非難をもたらそうというアピール行為にも及んでいる以上、会社内や、公的な場で、一定のリアクションにさらされるのも当然である。そういう意味では、前記の資料配布が「非難」であったとしても甘受するべきであるし、「報復」とか「社内疎外(の誘導)」というのは、あまりに一方的な被害的受け止めである(実名も出していないし、実際に他の社員から攻撃を受けたりもしていないことは後述)。
被告今井はその本人尋問において、「フジ住宅や社員を傷付けるという点で提訴が許されない行為だという前提で、他の社員からもこういう批判があることを、全従業員だけでなく、原告本人にも知らせたいという思いもあって、このような資料配布をした」旨を供述したが(原告50頁)、そのような被告今井の意図は、前記の対抗措置、自衛策という目的とも両立するものである。
また、被告今井は、資料配布により、原告が社内で直接他の社員から攻撃を受けるように仕向けようとか、報復措置として村八分のように原告を疎外してやろうという意図であったと述べたのではなく、「提訴と報道により会社が大きなダメージを受けて、社員も大変傷ついたり憤っていることを、原告にも知らせたい、分かってもらいたい」ということを供述しただけであった。前記の被告今井の供述をもって、一種の加害意図まで認定されるのは行き過ぎである。かような被告今井の配布意図自体も、違法と断じられるようなものではない。
なお、被告今井に対する補充尋問では、裁判長から、「従前(提訴前)は、社員の『業務日報』は部門長会議資料として配布されるのみで、全社員配布されることは全くなかった(が、提訴後の資料配布においては、原告の提訴を批判する内容の記載のある『業務日報』が全社員に配布されるという、かつてない踏み込んだ行為を被告らがなした)」という前提で、質問がなされたように思われる(今井49、50頁)。
しかし、今回証拠提出した全社員配布資料の一部(乙25の1ないし11にも明らかなとおり、提訴前の時期にも、正社員の業務日報や業務報告書のうち被告今井の目に留まったものが全社員に配布されることはたびたびあったのであり、裁判長の補充尋問の前提理解が前記のようなものであるならば、それは正しくない。よって、提訴を批判する内容の業務日報類が全社員配布されたことをもって、報復や社内疎外という加害意図のようなものまで認定されることは失当である。
その点について、被告フジ住宅の答弁書3頁下から5行目にて「原告は『正社員の業務日報も全社員に配布している』と主張するが、そのような事実はない。」等々述べられのは、「業務日報一般は、全社員に配布するものではない」ということと、「ヘイトスピーチ記載があるものとして甲第2号証の2ないし5として証拠提出された業務日報の類は、部門長会議資料として限られた社員に対し配布された」という趣旨の認否である。被告今井がピックアップした一部の業務日報類が全社員配布されることがあることまで否定したものではない。”

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“(3)教科書展示会への参加の「勧奨」が違法評価される基準(原告第19準備書面関係)
原告は、本件での教科書展示会への参加の「勧奨」について、退職勧奨が違法となる場合を「せいぜい態様等において、社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な勧奨行為があったような例外的な場合にのみ」と限定的に判断した下関商業高校事件の最高裁判例の基準を用いて評価することは、場面が違うのだから不当であると主張する(原告第19準備書面7頁)。
しかし、「退職」という労働者にとってその地位を失う最も重大な行為に関する勧奨ですら、違法とされる場面はそのように限定される。
「教科書展示会への参加」を「退職」と比べたとき、前者の方が重大性は低いことは明らかであるから、教科書展示会への参加勧奨が違法とされるのは、下関商業高校事件の基準よりもさらにいっそう狭く限定されることは明らかである。

4 原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする資料の配布行為(第4類型)に対して
(1)配布目的の正当性
原告は、平成27(2015)年9月7日から25日の配布行為について、原告に対する報復的非難でありかつ社内疎外を図ることを内容とする資料配布であり不法行為に該当すると主張する(原告第11準備書面43頁、別表4-1)。
しかし、被告らの配布目的に正当性はあり、配布した文書の内容も原告の権利利益を不当に侵害するようなものではない。
まず、配布目的の点について述べると、被告らには、当時、原告の提訴に関するマスコミ報道によって生じた社員の大きな動揺を抑え、社内の士気を維持したり、社としての姿勢や主張内容を社員に伝えるという正当な目的があった(今井16、50頁。乙22・31頁。被告フジ住宅第5準備書面13頁以下、被告今井第5準備書面7頁以下、同第6準備書面25頁以下同旨)。
実際原告は、単に提訴行為をなしただけでなく、提訴直後に記者会見を開いてマスコミにアピールし、その結果、新聞紙上では「育鵬社教科書の採択運動 勤務先で強要され苦痛」、「職場で民族差別」、「憎悪表現文書 勤務先が配布」(丙15)などと、必ずしも実態に沿った内容とはいえない見出しで報道され、被告ら及びその社員らは大きなダメージを受けていた。そして、原告側は、大弁護団を組み、本件訴訟の支援団体を組織して、被告らに対するネガティブキャンペーンを社会に対して延々と喧伝していくこととなった(丙16~18等)。本件訴訟は、原告側によって、単なる労働事件の域を超え、被告今井の歴史観やそれに基づく言論活動に対する政治思想的な闘争として展開されている面が多分にあるのも紛れもない事実である。”

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“(2)原告が受けたとする被害の実情

「教科書動員」とされる点についても、原告に対しては、「人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」の侵害はなかった。

1年目の平成25(2013)年は、原告は、乗り合わせ表に原告も入っており1箇所目の岸和田市の展示会に同行することになったが、植木副部長が音声データを部署内で配布し「参加したくない人は申し出るように」とアナウンスしていたのにその録音内容を原告が聞いていなかったために、乗り合わせ表に記載されただけであり、原告が参加を強制されたわけでは全くない(原告23頁、今井36頁)。

そして原告は、参加した岸和田市の展示会では、「会社から言われてきました。こんなことをさせるような人たちが勧める教科書は選んでほしくないです」との旨アンケートに書いて提出しており、その内容を被告らにチェックされたこともなかった(原告54、60頁)。原告はさらに、2箇所目は不参加とするという意思表明をし、乗り合わせた車に会社に戻ってもらい帰っているし、それにあたり同僚に説得を受けたり責められたりしたこともなく、またその2箇所目不参加については、植木副部長は知らないと思うと述べている(原告55頁。同行した同僚がわざわざ植木副部長に報告したりするとも原告には思えず、また、植木副部長が事後「あなた途中で抜けたらしいね」などと原告を責めたりしなかったためであろう)。

そのように、1年目も、1箇所目で原告の提出したアンケート内容は自身の意思が反映されたものであり、かつ、2箇所目への参加もその意思が尊重されたものであり、原告が行動を強いられたり何ら不利益を受けたりしたこともなく、人格的自律権の侵害は何らない。また、1年目に原告がとった行動により、上司や同僚に非難されて人間関係の形成に悪影響が出たというような事実も主張立証されていない。

2年目、3年目の平成26(2014)年、27(2015)年については、原告は不参加であり、人格的自律権の侵害はありえず、職場において自由な人間関係を形成する権利が侵害されたという事実もない。

植木副部長によると、設計監理課では、1年目は全員が参加したが、2年目は課内では8割、原告と同じCAD担当のグループでは12人中1人のみの参加であり、3年目は課内では約5割、CADでは全員不参加であったとのことである(植木4頁)。1年目は、強制の結果ではなく、被告今井や植木副部長の呼びかけの熱意や新鮮味もあって課内全員参加となったと思われる。

強制ではなかったことの証左として、被告今井がいっそう呼びかけに力を入れていった2年目、3年目は参加率が下がっていっている。また、原告の人間関係のうえで特に重要なCAD担当のグループの同僚らは、ほとんど参加しておらず、不参加が原告の自由な人間関係を形成に支障をきたしたとは到底思われない。”

 

次回はこの続きから紹介したいと思います。